何故を3回繰り返すとはどういうことか?
リクルートで働いていたサラリーマン時代。「なんで?」と上司から聞かれる機会が多かった。
私の営業能力が低く、クライアントのヒアリングが不十分な時期は
私「〇〇会社さんの取引が落ちるかもしれません」
上司「なんで落ちるの?」
私「直近、業績が悪いようで」
上司「なんで業績が悪いの?」
私「業績が悪い理由は聞けてません。」
上司「なんで聞けてないの?」
私「・・・」
上司「どうする?」
私「〇〇会社の部長から業績が悪い理由を探って、次の打ち手を考えてみます」
という会話が繰り広げられる。
営業能力が鍛えられ、事前に「何故?」を繰り返せるようになると
私「〇〇会社さんの取引が落ちるかもしれません。部長に確認したところ、××という理由で、20%ほど売上・利益が落ちているということなので、××の問題解消に向けて▲▲の商品を提案してみます。」
上司「わかった!よろしく!!」
とスピード感のある会話になってくる。
課題があったら、何故を繰り返してみる
何故を3回繰り返せば、多くの問題は本質が見えてくる。
例えば、「サイト全体のアクセス数が落ちてる」という状況があったとしよう。
「何故サイト全体のアクセス数が落ちたの?」⇒××のページのアクセス数が落ちたから
「何故××のページのアクセス数が落ちたの?」⇒〇〇という検索でのGoogleのSEO順位が落ちたから
「何故〇〇という検索でのGoogleのSEO順位が落ちたの?」⇒競合サイトに1位を取られたから
という流れで原因が見えてくるだろう。
ここまで分析をすれば、
「サイト全体のアクセス数が落ちています。調査したところ、××のページのアクセス数が落ちていました。原因は〇〇というキーワードでのSEO順位が落ちていることです。SEO順位については競合サイトに1位をとられてしまっているため、競合サイトのページを分析して、来週までに改善点を提出します。」
という報告になってくるのだ。
何故?を繰り返せる会社は業績が良い
多くの人は「何故」を繰り返す習慣を持っていない。
「〇〇の数値が落ちています。たぶん、××が原因だと思います」
という感覚の会話をしてしまうケースがほとんどだと思う。
上司が「何故?」を繰り返せる人であれば、「なんで?」「本当にそうなの?」と質問攻めをすることで軌道修正できるが、上司も「何故」を繰り返すことができなければ、感覚で打ち手を決めてしまい、事業の成功確率が低くなってしまう。(部下も「何故?何故?」と質問されることで、嫌な気持ちになってしまうだろう)
私が在籍していたリクルートも、日本一のトヨタ自動車も、圧倒的な成長率を誇るキーエンスも「何故?」を繰り返す文化が溢れている。
参考:「なぜなぜ分析」
https://www.smartmat.io/column/production_management/8199
誰もが、「何故?」を当たり前に繰り替える文化をつくることが常勝企業になる近道だと思う。
改めて私が経営するアイデアログでも「何故?」を繰り返すことが当たり前の文化・習慣を作っていきたいと考えている。